Designer meets Designers 03 の感想

MdN主催の「Designer meets Designers 03」(D2 03)に参加してきました。D2に参加するのは01に続いて2回目です。

今回のテーマは「現場で生かせるWeb標準の知識とテクニック」で、「今さらWeb標準がテーマ?」という感じはしていましたが、自分の「Web標準」に関する知識(実践できているか否かは置いといて)をおさらい・確認するいい機会となりました。

今回のD2は次のような4つのセッションが行われました。

  • SESSION 1:Web標準に準拠したサイト制作のための基本と実践(80分) / 加藤善規(デジパ(株))
  • SESSION 2:Web標準準拠に求められるバランス感覚(40分) / 木達一仁((株)ミツエーリンクス)
  • SESSION 3:さよなら Web標準(60分) / 長谷川恭久
  • SESSION 4:Web標準への移行――押さえておきたいポイント(60分) / 山本聰((株)アイ・エム・ジェイ)

4つのセッションの中で自分が一番楽しみにしていたのは、デジパ(株)加藤善規さんが登壇したSESSION 1です。日ごろWWW WATCHで勉強さしてもらっているし、ちょっと仕事でお世話になったことがあり、それ以来、僕の目標というか尊敬の念を抱いているので。

さて、復讐がてら4つのセッションについての感想を以下に。

SESSION1:Web標準に準拠したサイト制作のための基本と実践について

D2 03の中で80分という最も長いセッションでしたが、一番短く感じたくらい充実した素晴らしい内容でした。いつも期待を裏切らない加藤さん、素敵です。

Web標準って何?、なんでWeb標準に準拠するの?、という基本編から始まり、どの仕様に沿って作ればいいのか、どうやってWeb標準に準拠したサイトを作るのか、といった実践編までを、非常にまとまっていて、かつ分かりやすくお話していただきました。

僕はこれまで「Web標準」というものを、どの仕様にそってコーディングするとかCSSレイアウトにするとかいう部分を「狭義のWeb標準」、そうではなくてWeb標準っていうのは誰もが同じように情報を取得できるようにするとか、Webが持つ本来の資産性を高めようとかいう部分を「広義のWeb標準」みたいな感じで捉えていましたが、その辺の内容が全部網羅された感じでした。

でもおそらく、実際にWeb制作をする現場では、「Web標準」の本来の意味は理解しているんだけど、でも実際どの仕様にそって制作するのがベストなの?っていうのが気になるところだったり、かゆいところだったりするのではないでしょうか(僕もそうだし)。その辺りの話も、このセッションでかなりスッキリしたのではないかと思います。ブラウザのシェアや作成中の新しい仕様の進み具合なども交えての説明で、すごく分かりやすかったです。でも当然、ベターな仕様はコレだと思うけど、制作するそれぞれのサイトの要件等によって見極めることが大切、という点も抑えつつです。

さらに、この辺りの話は、アクセシビリティについても結構詳しく触れていただいて、とても勉強になりました。

また、制作する上で押えておいた方がポイントも、デジパさん(digiper)での例なんかも交えて、制作会社に勤務していない僕でもすごく参考になる内容でした。

基本編と実践編の間では、「CSS Sprite」を使用したテクニックのデモもありました。今思うと、今回のD2で細かいソースが出てきたのはこのデモだけだったので、なんだかすごくホッとした気分になりました。

いやー、すごく楽しいセッションだったな。

SESSION 2:Web標準準拠に求められるバランス感覚

セッション2は、セッション1の半分という短い時間(40分)でしたが、濃い内容を一気に駆け抜けて話したといった感じでした。

「エンドユーザー・クライアント・制作会社」との関係性など、バランスを取るべき4つの関係性が例示され、Web標準に準拠したサイトを制作する中でのあらゆる局面でそれらの関係性のバランスを取って判断する感覚が必要だ、「木を見て森を見ず」に学びなさい、というお話でした。

これだけ聞くとWeb標準の本質的な部分(広義のWeb標準)の話のような感じがしますが、それだけではなく、仕様やWebブラウザの話もあり、さらに、ベストプラクティスとして画像置換やclearfixなどの細かい話もあり、とても勉強になりました。

このセッションも、もう少し長い時間聞いてみたかったです。

SESSION 3:さよなら Web標準

このセッションは、W3CWaSPの発足の目的から見る、Web標準といわれるものの本来の目的など、まさにWeb標準の本質的な部分をお話しいただきました。

こちらも、これまでと違った視点からのWeb標準のお話でとても参考になりました。その中で、これから出てくる新しい技術が広まって残るか否かを判断するとき、Web標準の本質的な意味を理解していれば、それに照らしてみれば判断できる、というのがすごく印象に残りました。

SESSION 4:Web標準への移行――押さえておきたいポイント

このセッションも、けっこう実践的な話が多くてとても参考になりました。

Web標準って何?というのを「非Web標準って何?」的な逆転の発想から見てみたり、「Web標準」への移行のコツを、「プロジェクトマネジメント編」「ディレクション編」「情報設計編」「ケーススタディ」などの切り口から見ていきました。

中でも、Web標準に準拠したサイトを作る際に、対象とするブラウザを「推奨・准推奨・非推奨」と定義してみるといったお話や、画像を配置するパターンやテーブルのパターンの洗い出しのお話は、制作実務に取り入れたら良いかもと思いました。

あとはXMLとの連携のお話なんかも勉強になりました。

まとめ

これまで僕が「Web標準」というものを学んできた流れというのは、大まかに言うと次のような感じでした。

  1. 「文書構造とデザインを分離」することで、Webページが本来持つ資産性を高めよう!
  2. それには色々なメリットがあるんだよ!
  3. でも本質的なことも理解しよう!

今回のD2 03では、各登壇者からの違った切り口でこれらの内容をまとめて勉強することができたので、すごく良かったです。

「Web標準」という言葉は、「Web2.0」のように今後だんだんと使われなくなるかも知れませんが、その本質的な意味を理解し実践することはますます強まってくるでしょう。

趣味でも仕事でも、この先Webに関わっていく限り、Web標準への意識は欠かせないものですね。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
Just a second...